Electric small unloader YAMANEKO
電動小型搬出機 山猫
林業や木材業を本業としない人にも、その楽しさに触れ、林業・木材業をもっとよく知ってもらいたい。
そんな想いから開発した電動小型木材搬出機「山猫」は、木材の搬出作業を一般の方でも楽しく、副業的な要素を持ちながら活用いただける軽量・小型の木材搬出機です。
電動小型搬出機 山猫とは?
What is YAMANEKO
電動小型搬出機 山猫(以下:山猫)は、林業・木材業での木材搬出作業を中心に、山間部・未整地での大型重量物の搬出を行える小型・電動の搬出機です。
- 200kg 材も運搬可能
- 連続2 時間使用可能
- 最大傾斜30 度に対応

開発背景
Development background
林業・木材業をもう一度、身近なものに
山猫は、林業・木材業のプロ以外の方にも、その楽しさに触れてもらうことで、林業・木材産業全体に友好的なサイクルを生み出す起点となることを目指し、開発しました。
数十年前までの日本では、童話桃太郎の世界で「おじいさんが山に柴刈りに」行くように一般の方が山に入ることや、農家の方が閑散時期に副業的に山に入ることも当たり前のことでした。しかし、現在では一般の方が林業・木材業に触れる機会は圧倒的に少なくなっています。
そこで、楽しく、気軽に林業・木材業に参加できる機会をつくり、趣味の延長で楽しく、且つ副業のように儲けられるようにできれば、もう一度林業・木材業が一般の方にも馴染みやすくなるのではないかと考えました。
農業における家庭菜園やシェア農場における収穫体験や、漁業における釣り堀やレンタル釣り船のような「楽しいことが一番の目的」「体験料を払ってでも経験したい」というような選択肢が林業・木材業にあってもよいと私たちは信じています。
このような取り組みを通して、多くの人と林業・木材業の関わりが増え、林業・木材業のプロへのリスペクトが生まれ、本業に移行したい人が増えれば、産業全体にとっても良いサイクルが生まれると考えています。
一般の方(林業・木材業のプロではない人)
-
マイクロ林業を通して
林業・木材業の仕事を知る -
マイクロ林業で楽しみながら
副業的に収益を得る
-
プロの仕事・技術への
リスペクト・感謝が高まる -
本業に移行したい人が増える
林業・木材業のプロ
-
自身の仕事への
誇り・やりがいが高まる
産業の課題
林業・木材業の課題として、未利用のまま林地に残された間伐材が年間約2,000万立方メートル発生している点があります。一方、木材自給率は被建材用途(燃料材及びパルプ・チップ用材)での輸入が大きく増加しています。
伐採後に適切なタイミングで搬出し、活用すればお金になる木材も、放置すれば腐敗し、使い道がなくなります。「伐採後に適切なタイミングで搬出する」ことは価値を生む行為です。山猫を活用した木材搬出活動の促進はこのような未利用間伐材の有効活用にも貢献できると考えています。
※引用元:https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/biomass/con_1.html新しいウィンドウで開きます
山猫の機能・仕様・価格
About YAMANEKO
小ささが大きな武器
縦110cm、横幅70cmとコンパクトな機体が特徴。作業道が無い場所でもお使いいただけます。下部がクローラーになっているので、山道などの悪路での運搬に適しています。軽自動での運搬が可能なため、現場までの輸送も簡単です。
シンプルな操作性
「電源を入れる」「前後の進行方向の切り替え」「レバーでのスピード調整」だけの操作で作業できるシンプル設計です。10分ほど練習すれば、誰でもすぐに使えます。人の力をあまり必要としないため、小学校高学年以上のお子様でもお使いいただけます。
作業をしながら話せる 静かさ
バッテリーによる電動駆動のため、ガソリン駆動の運搬機と比べて操作音が静かなことも特徴です。会話をしながら楽しく林業に触れていただけるよう、低騒音性にもこだわりました。
仕様詳細
最大積載重量 | 80kg
※牽引式にすると200kgの材も運搬可能 |
---|---|
最大傾斜 | 30度 |
連続稼働時間 | 連続2時間 |
本体重量 | 60kg |
本体サイズ (縦x横ⅹ高さ) |
110x70x83(cm) |
価格
山猫 本体
- 購入
- 550,000円(税込)
- レンタル
- 22,000円(税込)
予備バッテリー
- 購入
- 110,000円(税込)
- レンタル
- 4,400円(税込)
※別途運搬費用がかかります。
「マウントポニー」に代わる小型搬出機
mount pony

名機「マウントポニー」に代わる「山猫」
手軽に木材を搬出する機械として、業界内では知る人ぞ知る運搬車「マウントポニー」。
自伐型林業や手軽に出来る森林整備用の機械として生産終了した今でもインターネットオークションサイトなどで探している人がいるようです。
「マウントポニー」を知っている方からは「山猫はマウントポニーの後継機みたいだね」と言われることもしばしば。
名機として有名な「マウントポニー」と同等かそれ以上に愛され、活躍する機械に「山猫」が進化できるように皆様と一緒に育て行ければと思っております。
「マウントポニー」と「山猫」の違い
「マウントポニー」
- ガソリンで動くため「ガソリンの費用と持ち運びが必要」「音が大きく、近くで会話しながらの作業は困難」「横に倒しての運搬ができない」
- 機体が人が乗れるほどのサイズであるため「現場間の移動にはある程度の大型車両が必要」「一度で運べる量は丸太5本以上も可能」
「山猫」
- 一般家庭用電源で充電出来るバッテリーで動くため「ガソリン不使用で経済的、環境にも優しく、横に倒して保管も問題なし」
「稼働音が静かで作業中にも会話が出来る」 - 機体が小さいため「軽自動車の荷台にも積み込る」が「一度で運べる量は丸太3本程度が限度」
マイクロ林業家とは?
What is a micro-forester?
私たちは、プロの林業・木材業界人ではないが、山現場作業に関わる人を「マイクロ林業家」と定義しました。
山猫を通じて林業・木材業に携わる人が増えた結果、個人や小規模な林業家として山現場に足を運ぶ人が増えるはずです。私たちは、そのような「マイクロ林業家」を増やし、その活動を支援したいと考えています。
こんな想いがある方が「マイクロ林業家」に!
- 伐倒は怖いからやりたくないけど搬出ならいい運動になりそうだから手伝いたい
- リフレッシュも兼ねて月に1・2回山に入って体を動かしたい
- 木材搬出を副業として月に数万円は稼げるならやってみたい

収益化の仕組み
山猫を活用した木材搬出活動は、高い生産性や収益性を追求するものでなく、楽しさや、体験の希少性への共感をベースにしています。しかし、副業や趣味の延長線として収益を得る仕組みは以下のような方法が考えられます。私たちは、マイクロ林業家を育成・ネットワークすることで「山間地域での小商い」を成立させたいと考えています。
- 山猫を活用し、プロの林業団体の搬出をアルバイトとして手伝い日当を得る
- 伐採・残置された木材を山猫で搬出し、バイオマス発電所等に売却し売却益を得る
- 林野庁や自治体が制定する未利用林地残材活用に対する補助金の適用により山の美化、環境保全にする活動資金を得る
活用シーン
Usage scene
山猫は、木材の搬出に課題を持つ方や、山間地域に住み、未整地で作業をする方、山間部に観光に来る方への特別な体験の提供などに便利にご活用いただけます。そのほかにも、以下のような活用シーンが考えられます。
- 所有する山で趣味の延長として自伐型林業を行う
- 猟師が山現場で撃った獣を降ろす
- 山小屋や林地設備(電柱など)の物資を運搬する
- 景勝地(国立公園など)の倒木を、重機を入れずに搬出する
- 災害時にボランティアが土砂を楽に、安全に運ぶ
事業内容
Our Business