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マルカン大食堂 運営存続PJ
2016/11/28

【マルカン存続PJ】工事の進捗状況~③電気設備 編~

小友康広
メディア

さて、前回の「工事の進捗状況~①大食堂の厨房 編」「工事進捗状況~②屋上の防水塗装」に続き、今日も工事の進捗について一部お伝えします。

今回の工事範囲としては大きく分類すると

①大食堂の厨房
②屋上の防水塗装
③電気設備
という3つがあり、1つずつご紹介しております。

さて、今回は

③電気設備

こちらは、2016年3月に㈱マルカンの佐々木一社長にお会いし「我々が経営主体となってマルカン大食堂の存続をすることは問題ないか?」とお聞きした時に「存続をしてくれるのは問題ないが、電気設備関連の老朽化が著しいから、そこまで含めて考える必要があるが大丈夫か?」とご心配、アドバイスを事前に頂いておりました。

佐々木社長のご指摘の通り
・キュービクル(余談ですが、私はこの案件で初めて「キュービクル」というものを知りました)
・非常用発電機
・各フロアの冷暖房設備
・エスカレーター
・エレベータ
などが古くなってしまい見直しが必要な状態でした。(中には43年前のままのものも)

そして、今回の工事全体の中で一番判断が難しかったのが、この「電気設備の刷新をどうするか?」でした。

具体的には
(1)どの範囲までやるのか?
(2)どの設備を選定するべきなのか?
(3)どこに設置するべきなのか?
の3つを色々と検討しました。

(1)どの範囲までやるのか?

電気設備は「新しくした方が省エネ&保守が楽だが、初期コストが高くなる」というものです。(当たり前ですが)

そして、今回は
・キュービクルや非常用発電機など「これが止まったら営業存続に関わる」というものは刷新し、それ以外は最低限とする
という決断をしております。

お伝えしている通り、マルカンビルは「1階と6階の大食堂のみで営業再開する」という方針です。

実はこの決定の裏には「2階~5階の冷暖房設備を設置しなくて良くなり、電気代の高い古いエスカレーターの運営コストが掛からなく出来る」ということも考えた上での決定でした。
この決定により初期5,000万円以上、年額数百万円単位でのコスト削減が実現できました。(「1~6階まで全て利用した場合」と「1階と6階のみの場合」の比較)

(2)どの設備を選定するべきなのか?

具体的には「建物全体でどれくらいの電気量を使うのか?」によって設置するべきキュービクルや非常用発電機の容量が変わってきます。
(当然ですが、容量が大きいほど費用は高くなります)

「営業再開当初は最低限の設備投資で済みながら、今後他のフロアが埋まっていった際にも拡張できるような仕組み」が必要となり、ここは各設備会社と何度も議論を重ね最適な設備を選定出来たと思っております。

例えば「冷暖房一部を電気ではなくガスにする」という決断をしたことでキュービクルにかける初期投資額を数百万円減らすことが出来てます。

(3)どこに設置するべきなのか?

一般的には「今まであった古いものをどけて、そこに新しいものを設置する」となると思いますし、我々も当初そのように考えておりました。

ところがマルカンビルは「キュービクル、非常用発電機など重要な設備が8階にある」という状況であったため「古いものを撤去、新しいものを設置に非常にコストがかかる」という問題が発生しました。(高所作業車や足場のコストのため)

そこで「8階にある古い設備は利用はせずにそのまま放置」「新しい設備は1階に設置」という決断をしました。
1階に設置するためには「1階の1/3程度を電源室にする必要がある」ということがあり「1階で営業できる店舗の数や面積を減らすことになる(≒稼ぐための床が少なくなる)」ということで非常に迷いました。

この決断の裏には
・今後の耐震対策として7,8階を解体する可能性があるので、8階に新しい設備を設置しても「設置場所を移動する」という追加コストがかかる可能性がある
・今後の耐震対策としても「重たい機材は可能な限り建物の下の方に設置した方が良い」
・8階への高所作業車や足場をかけるコストを0にすることが出来る
という様々な事情がありました。

そして、1階の電源室の工事も既にはじまっております!

6階の大食堂は「可能な限りそのまま残す」というコンセプトで行っておりますが、1階は全然別物になる予定です!

閉店日の1階(2016年6月7日 撮影)

閉店日当日の1階の様子

電源室を工事中の1階(2016年11月17日 撮影)

電源室を工事中の1階

その1階、営業再開当初のプロデュースは㈱花巻家守舎の取締役であり、小友ビル2階のカフェヨガスタジオのオーナーであり、Marble Marketなど数々のマーケットイベントをプロデュースしてきた高橋久美子さんにお願いしております!!

耐震工事が行われるのが営業再開から1年~2年後になる予定ですので、その間は高橋久美子さんによるスペースとして皆さんに楽しんで頂き、耐震工事完了後にはテナントなどを新しく入れたフロアになる予定です。
耐震工事前にテナントを入れない理由は「耐震工事をするときには一度作った内装を全部撤去し、営業出来ない期間も数ヶ月ある」という状況になることが予測されるため、まずはマーケットイベント的な空間として使います。

はてさて、どんな1階(耐震工事前限定)に生まれ変わるのか?
私も楽しみです!!

株式会社上町家守舎
代表取締役 小友康広
お問い合わせ、連絡先: info@hanamakiyamori.com(花巻家守舎と兼用)

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